引越しの見積もり比較をすると、たくさんの業者が連絡してきます。
料金を比較するには助かりますが、しつこい業者がいて困ると色々な方面から聞くことがあります。
はたして見積もりはたくさん取っても大丈夫なのでしょうか?
そして、しつこい営業は本当にあるのかを引越し屋の立場から真実を教えます。
引越しの見積もりは過剰な競争がある
専業の引越し会社にとって、契約が取れないことは会社存続の危機に直結するために、契約に対する押しの強さはかなりのものがあります。
それこそ自宅訪問の場合には、契約をするまでなかなか帰ろうとしない営業マンがたくさんいます。
ウソだと思うかもしれませんが、契約をもらうまで家から出るなと会社から指示されている営業マンもいます。
営業力がある者にしか許されない「検討」
常に契約が取れる営業マンにしか、、その場で契約を取らず保留にする契約の「検討」は許されません。
常に契約を取れるトップレベルの営業マンはほんの一握りしか居ません。あとの営業マンは正攻法では中々契約が取れないことが現実なのです。
契約を取れないことを許さない会社
引越し専業の場合に契約を取れないまま引き下がる事は、その後に来る他社の営業マンに契約を奪われる危険性が高く、その様な行為をする営業マンを許しません。
その場で契約を取るまで訪問先の家から出るなと指示が出る場合があるのです。
その為に見積もり時間は長くなり3時間ぐらいは居座る事も珍しくありません。あまりにも熱心に営業をするので根負けして契約するケースが多く発生しているのです。
その後に来る他者の営業マンを潰す意味もある
3時間も居座る業者がいればその後に訪問の約束をしている引越し業者は見積もりを開始する事が出来ず、次の見積もりがある為に次へと向かう事になるのです。
この段階で居座っている引越し業者の作戦はひとつ成功と言えるのです。競合他社の営業マンをお客様に合わせないで済むのでライバルをひとつ蹴落とす事に成功したからなのです。
契約を取れないとフォローの連絡が会社の上司と名乗る者から入る
3時間の攻防をしても契約を取れない場合に次なる手で、会社の上司と名乗る者から連絡が入ります。
電話での営業再開なのです、もう訪問した営業マンでは手に終えないので次の営業を仕掛けるのです。
メリットとデメリット
メリットとしては当然ですがより良い条件が出る可能性は高いです。
営業マンが頑張っても陥落しない相手に対しては限界を超える話しをするしか方法が無いからです。とにかく他社に決まる前に契約を迫ります。電話で30分から1時間営業される事は良くあるのです。
ただしデメリットとして苦痛な時間が続きます。求めていた値引き交渉であれば良いのですが、見積もりの比較など普通は「価格ドットコム」の様に各社金額が画面上に表示される物を想像するのです。
その想像は見事に裏切られ、各引越し会社の営業合戦の渦中に入るのです。
そして見積もりには莫大な時間と労力を要します。その為に2~3社見積もりをして満足する(疲れきる)場合が多いのです。
引越し業者比較には「比較サイト」は有効的
良い使い方をすれば「見積もり比較サイト」は本当に有効的です。料金もお値打ちに出して貰う事もでき、メリットは大変大きいと言えるでしょう。
しかし交渉ごとが苦手な方にとっては、一部のクレームが出るギリギリな線で営業をしている引越し業者が見積もりに来てしまえば大変な思いをされるでしょう。
それではどうするのか?
見積もりの大変さは引越し業者の数ではありません。
一部の熱心な営業により乱されることです。各業者を1時間ほどの間隔で次から次へと呼んでいるケースがありますが、熱心な引越し会社は一番先に入るように工夫します。
たとえば「30分あれば見積もりは完了しますから先に見積もりどうですか?」と案内して各引越し業者の先に入り込み2時間~3時間粘ります。
当然次から来る複数の引越し会社を追いやる事ができ、一石二鳥なのです、作戦成功です。
熱心な営業が嫌であればその引越し業者を除外する
ではどの引越し会社が該当するのでしょうか?
- 大手の引越し専門業者
- 小さな引越し業者
大手でも運送と兼業の引越し業者はしつこくありません。中堅の引越し業者もあまり評判を落とす事は出来ないので、ほどほどに営業をかけてきますのでさほど問題はありません。
とにかく一番厄介であるのが「専業の大手引越し業者」です。
大手の引越し専門業者
とにかく契約を重んじる為に、契約が取れない事は許されていない事が多い。営業マンはノルマが厳しいので契約を取る為には何でもする傾向があります。
特に他社批判に関しては凄い業者もあり、聞いていて気分を害する方が多くいます。とにかく契約に対して必死すぎて会社に追い詰められていると感じてしまいます。
小さな引越し業者
せっかくの見積もりを無にする訳にはいかないので必死です。ただし大手引越し会社の営業マンに比べ引越し作業も営業も慣れている者が多く、安心できる面を感じることも事実です。
ただし作業面は良く確認する事が必要となります。大手引越し会社が当たり前に行うことも対応していない事があります。
まとめ
大手の引越し専門業者を見積もりに呼ぶときは「クチコミ」を参考にしましょう。あまりにも強引な会社は始めから選考から外した方がいいと思います。
ここでは「大手」引越し会社がどこであるかは触れない事をご了承下さい。私も「大手」引越し会社に勤務する身としてはここまでが限界です。
料金をとことん交渉する気があるのなら、大手引越し専門業者を見積もりに含める事がおススメです。