引越し屋に社員で入社したいひと、アルバイトをしてみたい人は多くいると思いますが、いったい引越し屋とはどんな人間関係であるのか疑問にお答えしていきます。
引越し屋は完全なる体育会系社会である
この「体育会系」という前提無くしては始まりません。とにかく学生時代の部活動と同じ縮図がここにあります。
引越し屋という組織に社会性などこれっぽっちもありません。
会社なんだから、大人の対応で楽しく仕事をしているんだろうと思っているなら、絶望を味わうことになるので止めましょう。
どれだけ多くの社員とアルバイトが入社して、そして速攻で辞めていくのかを知れば絶対に引越し屋で働きたくないと思う人は多いでしょう。
先輩は絶対である
ナメたアルバイトが多くいるのが引越し屋です。アルバイトにとって社員が生活をかけて働きに来ていることなんて関係ありません。
そこにあるのは「先輩と後輩」ただそれだけです。引越し屋の現状は社会の中の部活動です。
新人であれば、たとえそれが社員であろうと人権はありません。人権どころか発言権もありません。
学生アルバイトが幅を効かせているので、それなりの年齢に達している社会人にとっては地獄でしかありません。18歳~20代くらいのアルバイトが「おい!オマエ、これやっとけ!」なんて人を人とも思わない態度で接してきます。
彼らの頭の中は学生の部活と同じ感覚ですから。ただ違うのが学校と違い「学年」ではなく、先に入社した者が先輩であり、後から入社してきた者はたとえ歳が10歳以上も上でも後輩という感覚しかありません。
歳とともに体力の低下が起こる、人間として当たり前のことも関係ありません。後輩はとにかくアゴで使われます。社員として入社した30代の大人が18歳のアルバイトに偉そうにされるのです。
ホント、バカな世界です。
引越し屋のカースト
当然ですが最上位に来るのは「支店長」、そのつぎが役職のある管理職(副支店長など)です。
その下にベテラン社員となりますが、そこからの順番はおかしなことになります。
ベテラン社員の下にくるのは、ベテランアルバイトです。その下が中堅の社員、中堅のアルバイト、そして新人社員、新人アルバイトとなります。
ベテラン社員の次にくるのは驚くことにベテランアルバイトになるのは、会社がそうしていることが理由ではなく。ただ単に古くから居るからです。
引越しの作業ができるのは当たり前なんですが、正直な話し引越し作業は誰でも経験すればできます。それこそ2年もいればほとんどのことが出来るようになるのです。
そんな状況ではアルバイトが勘違いするのも頷けます。2年いれば天下をとったぐらいの思い込みがあります。
そして年中人手不足の引越し業界では、アルバイトの存在が重要になります。その為にベテランアルバイトは重宝され、結果的に図に乗るという訳です。
最初の半年間を生き抜くことが重要
引越し屋で社員として働きたかったら、半年間は泥水をすする気持ちでいましょう。30歳を過ぎたひとでも学生の部活にいくと思う必要があります。
間違っても、社会的な常識がある世界を想像していくと、スグに気持ちが折れます。
ベテランでも社員は、人生経験もあり社会性や生活をしていかないといけないことをわきまえています。
しかし、アルバイトの基本はムカついたら辞めてやるという、つぎのことを考えていない直情的な発想が大多数です。何かあれば「オレの新人の時はもっと大変だった」としか言いません。
そんな中で半年間を生き抜けば状況は変わります。それは引越し屋の基本作業と流れは単純で、誰でも簡単に習得できるところにあります。
つまりは半年間あれば、体力的にカラダも慣れ、作業自体も分からないことがなくなります。そうなるとベテランアルバイトからすると頭ごなしに言えることが無くなってきます。
半年でやっと人並みに扱われるようになると言うことです。
2年も勤めると天国になる
引越し屋で2年も勤めると、誰にも何にも言われなくなります。
入社当時がウソのような、快適な立場になります。何か言われるとしたら管理職以上の者しかいません。
それも引越し屋は毎日、外で作業をしているので上司とは朝と夜しか顔を合わすことが無いのです。営業マンのようにノルマも無いので、こんなに気持ちの楽な仕事はありません。
引越し屋に入社するなら2年を耐えきる覚悟でくること
入社2年経過したと言うのは、高校でいえば3年生になったということと同じです。先生(管理職)だけを気にしていれば、あとは誰からも何も言われません。
そんな世界が引越し屋の2年経過した状態です。
まあ、それはアルバイトも同じなので、余計に調子にのってしまうのですが。みんな自分の実力がスゴく跳ね上がったような錯覚に陥ります。
引越し屋カーストは時が経てば自動的に上位に入れる
この2年という時がすぎることが我慢できるかどうかしかありません。2年我慢すればカースト上位に入ることができますので。
ただし、カースト上位とは別に、引越し屋でもレジェンド級の素晴らしい人も僅かですがいます。2年で引越し作業は覚えることはできますが、それはあくまでも「覚える」と言うだけでしかありません。
サッカーを2年練習すればサッカーについては一通り出来るのと同じです。しかし、それはワールドカップに出ることが可能なレベルとは別問題です。
引越し屋にも本当に素晴らしい作業をする、レジェンドがいます。しかしもったいないのはそんなレジェンドが将来にも渡って活躍する場が用意されていないことです。
サッカーならコーチや監督という立場があります。しかし引越しでは現場のプロフェッショナルと言うだけでは、店長や管理職になることはできません。
方向転換して経営と営業方面へとシフトしていく必要があるのです。そんな構造がベテランを退職に追い込む要因としてあります。
だからどこの引越し屋もレベルが一向に上がらないと言えるのです。
まとめ
引越し屋は体育会系を楽しむことが出来るなら、最高に楽しい職場です。
しかし、入社間もない時は先輩アルバイトからの圧力がハンパないので覚悟しましょう。まあ野球部出身なら余裕だと思いますが。野球部出身はほとんど辞めることはありませんでしたから。
2年経過すると高校生の3年生モードが永遠に続きます。
しかし、30代後半から40代になる時に、その楽園は終焉を迎えます。営業に転籍をするか、管理職を目指すか、退職するのか選択を迫られます。
現場作業で40歳、50歳と生き抜くことは無理です。絶対ではありませんが、サッカーや野球などのスポーツ選手で40歳や50歳の第一線選手はほぼいない現実と同じです。
引越しはハードなスポーツと同じです、運送業や宅配と同列で見られますが、似て異なります。引越し屋は絶対に高齢ではできません。運送業のようにクルマでカバーできる部分が無いからです。
サッカー選手と同じ、カラダだけで勝負する仕事です。だから早い段階で引退が発生すると言うことを頭において就職しましょう。
引越し屋は楽しいですが、終身雇用と考えてはいけません。40歳には卒業するつもりで考えましょう。
転職の参考に
キャリコネ転職サービスでは、一流転職コンサルタントや優良直接採用企業からキャリコネ転職サービス登録者に向けてスカウトメールが送られます。
志望企業の実際の給与明細を閲覧できます。基本給、賞与、福利厚生、残業代など給与に関する詳細な情報が分かります。
社員が投稿した企業の口コミ情報が閲覧できます。口コミの種類は、「報酬」「社風」「働く環境」「やりがい」など、全8種類あります。