引越しの時に一番困ることは家の中に荷物が入らないことです。
特に戸建ての2階や3階への搬入をする時に、家の中の階段を通ることが出来ない家具があります。
今回はそんな大変な家財について考えて行きたいと思います。
引越しの時に物理的に通らない家具はかなりの割合である
引越し業者の技術などではなく、単純に家具が大き過ぎて物理的に戸建ての2階や3階への階段を通らない事がよくあります。
そんなバカなと思うかもしれませんが、引越しの時にはかなりの確率で荷物が通路を通らないことが発生しています。
通路や階段を通らない家具の代表例
- マットレス
- 箪笥
- 本棚
- 食器棚
- 冷蔵庫
- ソファー
とくに寝室が2階という場合が多いので、マットレスは階段が通らないことが多くあります。
そして3階建ての戸建てはキッチンが2階にあることが多いため、冷蔵庫が階段を通らないことも非常に多く起こります。
その場合にはベランダから搬入するしか方法がないため、引越しがとても難航することになります。
吊り上げるのはリスクが高いので昇降機の使用がベスト
とくに冷蔵庫をベランダから搬入する場合にはリスクが非常に高くなります。
リスクとして冷蔵庫自体と家屋の壁などに傷がつく可能性が高くなるので、事前に引越し業者と打合せをするようにしましょう。
打合せもなく当日に通路や階段を通らない事態になった場合には、冷蔵庫をロープで吊るしあげることになるため、落下の危険性だけではなく家の壁を傷つける可能性が非常に高くなります。
どんなベテラン作業員でも冷蔵庫をロープで吊上あげることは難しく、正直に言って行いたくない作業と言えます。
予防策としては営業マンにしっかりと確認して、事前に昇降機の手配をしてもらうことが重要です。
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【最重要】階段を通すことができない家財は営業時に確認をすること
階段を通らない家財でも簡単な物はベランダなどからロープを使って吊り上げます。
但しマットレスに関しては非常に難易度が低いのですが、それ以外の家具や大型家電については難易度が高くなります。
しっかりとした営業マンであれば、電動で動く昇降機などの使用を提案すると思いますが、すべての営業マンがそこまで配慮がないことも事実です。
そしてもうひとつの問題点として、大手引越し業者には昇降機がありますが、中小の引越し業者では昇降機を保有していない場合がほとんどです。
その場合には手作業もしくは提携の重量物運搬業者に依頼する形になります。
見積もり段階で担当営業マンに必ず確認をする
大手、中小の引越し業者を問わずどちらにせよ、必ず昇降機の使用に関しては確認するようにしましょう。
営業マンによっては返答を濁す場合や、やみくもに「大丈夫です!」という者がいますが、絶対に鵜呑みにしないように注意が必要です。
とくに繁忙期では引越しの件数が多すぎて、昇降機の稼働が追いつきません。そのため昇降機に関してはあえて触れない営業マンが多くいることも事実です。
防衛のためには必ず自分自身で「昇降機の使用はどうでしょうか?」と聞くようにすると事故の可能性を減らすことができます。
逆に言えば、はじめから昇降機の使用を提案する営業マンがいれば、迷わずその営業マンを選ぶことをオススメします。
そんな優秀な営業マンがいれば見積もりの本命として考え、あとは値段交渉をするのが一番正しい見積もりの進め方です。
引越しの価格はとても重要ですが、一生で最後の引越しになるかもしれない戸建ての引越しで、金額を一番に業者を選ぶことは避けるようにしましょう。
そして金額の安さをウリにする営業マンは信用なりません。
吊り作業の際に難易度が高い家財
実際に階段を通すことができない家財で、ベランダからの吊り作業になった場合に難易度が高いものはつぎの3点です。
- 黒檀など重量のある箪笥
- 冷蔵庫
- ソファー
1.黒檀など重量のある箪笥
軽い箪笥に関して言えばそれほど問題点は無いのですが、黒檀などの材質の箪笥は普通では考えられないほどの重量となりますので注意が必要です。
黒檀の家具はそれほど大きくない物でも、1人で持ち上げることすら出来ない重量があります。鉄で出来ているかと勘違いするほどの重量があり引越し屋泣かせの荷物と言えます。
そして家財としての価値も非常に高額となるため、より注意が必要となるのです。
ベランダからロープで吊り作業が出来ない可能性が多くあることも事実です。鉄の様な重量の為に持ち上がらず、ロープでの吊り上げを断念する事もあります。
箪笥ということで引越し業者も油断して見積もりをする場合がありますので、重量のある黒檀の様な材料を使っている箪笥は、引越し業者に運搬は大丈夫かを確認しておく必要があります。
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2.冷蔵庫
階段を通らない家財で搬入が困難である代表的な物として冷蔵庫があります。
ロープで吊り上げる事は物理的には可能ではありますが、引越し業者としてはロープでの吊り作業は危険であるため、出来ればやりたくない事がホンネです。
冷蔵庫に関しては少しの圧力で傷や凹みが付いてしまうのが難点です。
作業員にとっては最も運搬に注意が必要な家財であり、その傷つきやすい物をロープで吊る作業は困難を極めますので、ロープで吊る作業は避けた方が絶対に良いでしょう。
冷蔵庫の様な堅い金属のものが家屋の外壁に当たれば、傷が容易に付いてしまいます。引越しの荷物の中でも特に注意が必要な物のNO.1と言えます。
何度も繰り返して言いますが、引越しの見積もり時に営業マンへ相談することが、今後のトラブルの事を考えた際に必要不可欠です。
冷蔵庫の搬入が階段を通す事が難しいと思うのならば、営業マンに必ず相談をするようにしましょう。
3.ソファー
ソファーに関しては重量や傷つき易さよりも表面の皮、布がシワになってしまう事が考えられます。ロープで吊り上げるという事は、ロープでソファーを締め上げる事になります。
それこそソファーの表面に取れないくらいのシワや汚れが出来ることがあります。
あとはソファー自体に持つところが無いことがネックになります。吊り作業の際に必死なあまり色々な所を掴んだり握るためシワや汚れが付く原因となります。
引越しの見積もりの時に大きなソファーが有れば、営業マンにしっかりと聞くことをお勧めします。
ソファーは見た目はあまり大きく見えない物でも、狭い通路を通る事ができない事がよくあります。そのため「ソファーはどの様に搬入するのか?」と確認だけはするようにしましょう。
まとめ
戸建ての引越しの場合は絶対に、値引きだけをウリにする営業マンとは契約しないようにしましょう。
それよりも搬入方法について親身になって考え、昇降機の提案をする営業マンがいれば最有力候補として交渉を進めましょう。
戸建てへの引越しは一般の人が想像しているより遥かに難易度が高く、破損の可能性が著しく上がります。
何度も言いますが、金額のみで引越し業者を決めることは絶対に後悔することになるので、内容重視で交渉をしましょう。
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