引越しの料金提示は非常にアバウトなものになります。標準価格はありますが、いわゆる定価で提示していることは皆無と言ってもいいでしょう。
ただし3月中旬から4月の月初だけは引越し業界にとって最大の繁忙期になるため、定価どころか割増料金になります。
引越しの見積りはどんな感じ?
それでは引越しの見積りとはどんな感じかという事ですが、例えるなら新車の購入に近いと思います。
新車を買われた方はイメージをし易いと思いますが、まず定価販売は無いという事です。定価の表示を見かけますが、定価の提示をされたことは一度もありません。
こちらが交渉しなくても、営業マンがいろいろと提案をしてくれます。
それこそ値引きだけではなく、必要なオプションに関してもあれこれ提案して貰えます。まあ商売なので必要の無いオプションも勧められることも多いのですが。
割引は何があるのか
引越しの見積りも定価で出した事はありません。
それこそ、初めから勝手に割引が入ります。「インターネット割引」とか「法人割引」のように何かしらの割引が入ってのスタートになります。
そこから、まだまだ割引が入ります。
・早期割引
・平日割引
・仏滅割引
・午後割引
・紹介割引
・前回利用割引
…等々、きりが無いほどの割引が出てきます。
中にはオモシロ割引として「営業マン割引」「特別割引」「店長決済割引」などもあります。
もうお分かりだと思いますが、割引の規定などはありません。あるのは「どうやったら決めて頂けるのか」しかありません。
それくらい引越し業界は混沌としているのです、見積りは戦争です。定価販売では他社に勝てないのです。
本当は定価販売したいのは事実です。しかし、そんな事を言っていたら他社には勝てないので引越しを受注をできません。注出が来なくては会社は存続出来ないのです。
じゃあどうすれば良いの?
それでは究極の値引き法を教えます。
他社の存在をチラつかせながら「でも○○さんにお願いしたいのですが、予算が…。」という事です。
営業マンも人間です、自分を買って頂ける人に対しては頑張って提案したいと思います。それこそ上司に交渉も本気でするでしょう。実際に私も「○○さんが一番信用できるからお願いしたいのですが」と言う言葉が一番効きました。
なんか燃え上がるのです、やる気スイッチが入るのです。営業とはそんなものと思います。
しかし中には「強気の交渉が必要」という人もいます、その考え方も間違いはありません。ただ、しかし、あなたが逆の立場ならどうかと考えてみて下さい。
「10社見積りするから、今決めないよ。とにかく頑張った料金を出して下さい。」と言われるのか「○○さんが一番信用できるからお願いしたいのですが、予算が…。」と言われる事がどちらが頑張れるのかを。
私個人の考え方で偏った考えになってしまうかもいれませんが、他社の存在を利用していることはどちらの場合でも変わりません、しかし決定的に違います。
上から目線で来るお客さんの事を本気で考える営業マンなんているのでしょうか?
私は無理でした。
それなりの料金の見積りを出して、後はお客様からの連絡待ちをして、結果は他社で決まる事が多かったのです。
私自身がお客様に連絡を入れる気にならないからです。そんな高圧的にくる方は関わりあいたくないのです。
だって、1か月、2か月先の引越しまでのお付き合いになるのです。本当に気分がのらないのです。会社の意向はどんな方であろうと契約を頂けと言われますが…。
結論
値引き交渉はガツガツ行かなくても大丈夫です。
ただし、営業マンのことを気に入ったオーラを出して「○○さんが一番信用できるからお願いしたいのですが…。」と一番の候補であるとアピールしてください。
強気で行くことより、よっぽど効果があり、自分自身を嫌な人に見せる必要もないので、気分的にも良いのではないでしょうか。
値引き交渉をする事は、精神的苦痛を伴う方は多いのではないでしょうか、自分自身がイヤにならない交渉術は、じつは簡単なのです。